1日の身体活動に着目!!!Part2

身体活動

前回に引き続き、身体活動に着目!!!を連載でお届けします!


「立つ」「座る」「運動」「睡眠」を1日どれぐらい行えば健康的なのか?

睡眠時間

「ずっと座っていると健康に悪い」「睡眠時間が短いと健康に悪い」といった研究報告が数多く存在していることはご存じですか?新たに「立つ」「座る」「運動」「睡眠」を1日何時間行えばいいのかを導き出した研究チームがあります。「心臓病や脳卒中などのリスクが最も小さくなる行動時間」を算出した結果、

  • 「睡眠:8.3h」

  • 「座る:6h」

  • 「立つ:5.2h」

  • 「中程度の運動:2.2h」

  • 「軽度の運動:2.2h」

という組み合わせが最も健康的であることが導き出されました。


行動時間の中で最も長い睡眠時間について、健康的なカラダを維持するためにも更に補足で説明したいと思います!


プロとして活動しているアスリートは、睡眠時間を12時間確保している選手が多いそうです。睡眠不足だとパフォーマンス力は大きく落ちてしまいます。パフォーマンスを上げるためには適切な睡眠時間をきちんと確保していくことがとても大切です。仕事をしていて、午後の時間帯になると「眠くなるなぁ」と感じることはないでしょうか?特にご飯を食べた後など。これは前日0時に就寝していた場合は、15時間後に体内の温度が少し下がるリズムのため「眠くなる」と感じてしまうからです。

眠くなった場合は15~20分くらい仮眠を取り入れるのがおすすめです。仮眠は頭の中がさえ、集中力が高まります。

あまりに長時間の仮眠は逆効果になるので注意が必要です!睡眠不足が続くと、仕事におけるパフォーマンス力も下がるので、「寝ることも仕事」と捉えて昼寝をうまく取り入れながらしっかりと睡眠時間を確保しましょう。また日常生活でも睡眠は大きく関係します。

  

例えば「寝だめ!」普段夜更かししていて、週末に昼過ぎまで寝ることで削った睡眠時間を取り戻そうとしている人の話をよく耳にしますが・・・「睡眠時間を補う」といっても「寝だめ」はあまり良くありません。私たちの体には「体内時計」が備わっており、一定の生活リズムを維持することで「覚醒」と「睡眠」のバランスを保っている状態です。できれば週末も平日と同じ時間に起きて、眠くなったら昼寝をする、というサイクルが一番大切になります。


 

平日と週末の起床時間のズレは、2時間までにすることがポイントです。



「中程度の運動:2.2h」と「軽度の運動:2.2h」で合計4.4時間も運動する必要があると聞くとそんなにできていない!と感じる人が多くいると思います。「軽度な運動」は「トイレまで歩く」「冷蔵庫まで歩く」「毎分100歩未満のペースで歩く」が該当します。そのため比較的簡単に実行しているのです。また、「中程度の運動」は「毎分100歩以上のペースで歩く」が該当します。


研究チームは、「軽度な運動」は一度に多く実行しようとせず、「1時間ごとに3~5分歩く」といったように座りながらの作業を定期的に中断して軽い運動、ストレッチなどを取り入れるのが効果的と記しています。また、特に昼食後の軽い運動は新陳代謝を改善すると研究チームは指摘しています。これは身体活動を活発にすることにも繋がりますよね!


なお、2023年に発表された別の研究報告では、「30分ごとに5分間歩く」ことによって1日中座っていることと比較して「食後の血糖値上昇を60%抑える」「血圧を低下させる」「疲労感が軽減される」といった良好な結果を得られることが明らかになっています。

  

※スウィンバーン工科大学の研究チームより文章は一部抜粋

あなたの1日の身体活動の「運動強度」を見える化

運動強度

日常生活をおくる上で仕事や家事などの身体活動量は数値化できることをご存じでしょうか?その単位を「メッツ(METs)」で表します。METsは、横になったり、座って楽にしている安静時を「1」とした時と比較して、何倍のエネルギーを消費するのかが分かります。METsを知った上で、過ごし方を工夫すれば、手軽に活動量が増えた状態が、日常生活の一部になることが実現でき身体活動も知らない間に活発化しています。


※身体活動量は、強度(METs)×時間(分は時間に換算)で計算します。


  • 例)仕事4hのデスクワークの場合:1.5(身体活動強度METs)×4=6(身体活動量)

  • 掃除・洗濯などいろいろな家事1hの場合:2.8(身体活動強度METs)×1=2.8(身体活動量)

という組み合わせが最も健康的であることが導き出されました。


自分の生活を振り返り、自分自身の身体活動を見える化、その数値をあげる為に無理なくできる事を探してみましょう!普段の通勤を電車から自転車に変えてみる。1駅だけ歩く、バランスボールに座りながらテレビを見るなど。少し意識して変えたことが、毎日となると、塵も積もれば山となります。だからこそ、無理なくできる事からスタートして日々の身体活動量をアップしていく生活を始めて見ませんか?


  

いかがでしたか?身体活動を活発化させることはそんなに難しいことではないので、是非一緒に意識してもらえたこの瞬間から取り組んでもらえたら。と思います!