1日の身体活動に着目!!!

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走り梅雨に濡れる木々も緑を増すこのごろ、皆さまつつがなくお過ごしでしょうか?
強まる日差しに夏の訪れを感じる季節を迎えました!
今回のコラムは今の自分自身を振り返る!1日の身体活動に着目!!!です。
皆さんは身体活動という言葉を聞いたことはありますか?
日常生活を送る中で、身体活動をいかに活発にできるかで健康的な体を手にいれることができます。
私たちと自分自身の「今の身体活動量を知り、今の自分を振り返る機会」にしてもらえたら。そして日々の意識の積み重ねで身体活動を増やすことができるので今月はこのコラムを2回に分けて連載します。
それでは参りましょう!

「身体不活動」もパンデミック?!

パンデミック

2020年1月15日最初の感染者が確認されたコロナウイルス感染症
今となればもう第5類に移行され、すっかり落ち着きましたよね。新型コロナウイルスでお家時間が増え、様々な健康被害もとりあげられました。皆さんの中では運動不足はコロナを機に。と思っている方が多いと思います。
でももっと前から、世界的な大流行(パンデミック)の状態にあると警鐘を鳴らされていることが「身体不活動」です。
近代化により、とても便利な生活になったことから生じた「身体不活動」。 この「身体不活動」の状態は、世界中の死亡原因とも言われており、それも喫煙や肥満に匹敵すると考えられています。 世界的に蔓延している身体不活動を減らすため、WHO(世界保健機関)は2018年に身体活動に関して世界行動計画とその実践を支援のためのツールとして発表しています。

身体活動ってそもそも何?!

身体活動

私たちの総エネルギー消費は、大きく3つに分かれます。

  1. 1つ目は『基礎代謝 (約60%)』
    基礎代謝という言葉は皆さんよく知っていると思います!でも基礎代謝の意味はよく知らない方が意外に多いです。
    基礎代謝とは、体温維持、心臓や呼吸など、人が生きていくために最低限必要なエネルギーのことを基礎代謝と言います。生きているだけで消費される基礎代謝、私たちが1日に消費するエネルギーの約60%を基礎代謝が占めています。脂肪を減らすにはエネルギー消費がマスト!基礎代謝は消費するエネルギーの約60%も占めている!ということは覚えておきましょう。また一般的に、基礎代謝が高い人は筋肉が多いといわれています。

  2. 2つ目は『食事誘発性熱産生 (約10%)』
    皆さんはこのワードを聞いたことがありますか?
    「食事をした後、安静にしていても基礎代謝が増大すること」をいいます。食事をした後は体が温かく感じたり、汗をかいたりしますよね?基礎代謝がアップしているからです。

  3. 3つ目は『身体活動量 (約30%)』
    身体活動量は運動や家事といった日常生活の活動、体を動かすことによって消費されるエネルギーです。
    ※1と2は個人内での変動があまり大きくないため、総エネルギー消費量が多いか少ないかは、3の身体活動量によって決まってきますので、後ほど、身体活動量については詳しくお伝えしますね!

このように私たちは体の中にある糖や脂質などの有機物を消費し、体に必要なエネルギーを生み出しているのです。
また、食事誘発性熱産生は10%と、そんなに割合多くないように見えますが、多くの方は、1日3回消費できる機会があるので、食べる内容や方法を工夫することで、自然と消費量を高めていくことができます。

ポイント

ポイント
皆さんがあまり聞いたことのない『食事誘発性熱産生』について、様々な方法で増やすことができ、食はとても大切なので、少し補足でお話ししたいと思います。朝食はとても大切だから。しっかりとりなさい!と子どもの頃、親から言われた記憶が鮮明にあります。皆さんはいかがでしょうか?
7時に朝食をとった場合と19時に夕食を取った場合を比較すると、夕食の約2倍の食事誘発性熱産生量がある。研究結果がでています。(ワシントン-内分泌学会Journal of Clinical Endocrinology&Metabolismより)
朝食を摂り朝から体温を上げ、1日の基礎代謝を上げていくことはとても大切です!


咀嚼

よく噛むことで交感神経が刺激され基礎代謝が増加する。といわれています。逆に流すような食べ方や、柔らかいものばかり食べているとどんどん低下します。よく噛むことを意識することがとても大切です。


食事バランス

栄養素により異なります。
糖質や脂質ばかり食べていると、食べたものが消費しにくい体質になります。糖質や脂質を減らし、たんぱく質を増やすことで基礎代謝が増えていきます。


温かいもの

温かいものを摂取することで、体が温まり、血行が良くなることで、基礎代謝が上がります。


カフェイン

カフェインは、食事誘発性熱産生量を高める効果があります。コーヒーや緑茶、紅茶などに多く含まれます。ただ、カフェインは多く摂取しすぎると、利尿効果でせっかく飲んだのにすぐ尿として排出されてしまいます。摂取しすぎには要注意です。健康的な成人の方で1日ブラックコーヒー4~5杯までが良いと言われています。



このコラムはここまで!続きは1日の身体活動に着目!!!Part2でお楽しみください。