
冷たい空気のなかでも、梅の蕾がほころび始めました。バタバタと2025年を締めくくり、2026年もスタートしているにも関わらず、すっかりご無沙汰しておりましたが、皆さまお変わりございませんか?
2026年最初のコラムはエキセントリックトレーニングについてです。皆さまはエキセントリックトレーニングって何かご存じでしょうか?トレーニングを行う中で、エキセントリック運動を意識することで効果がとても高くなるトレーニング方法です。2026年も効率よく、自分の時間を使い、無駄のないカラダを目指していけたら、いいな。と思っておりますので、本年度もどうぞよろしくお願い致します。
それでは・・・参りましょう!
はじめに

「『伸ばしながら鍛える』科学的根拠に基づき実は世界的にも注目されているトレーニング
『エキセントリックトレーニング(Eccentric Training)』
持ち上げるのでなく、ゆっくり下ろす。最小の努力で最大の効果が得られるのがエキセントリックトレーニングです。脂肪燃焼や代謝機能改善など嬉しい効果も期待できます。
筋肉は収縮することで本来力を発揮します。筋肉をミクロレベルで見てみると、アクチンという細いひも状のタンパク質とミオシンという太いひも状のタンパク質が平行に並んでいて、その1単位を筋節といい、これが天文学的な数で集合しているのが筋肉です。
エキセントリックトレーニングがなぜ効果的なのかを、科学的な知見を交えてお伝えしていきます!
エキセントリックトレーニングとは
筋肉の収縮には大きく分けて3種類あるのはご存じですか?
【コンセントリック(短縮性収縮)負荷<力】

非力な相手と腕相撲をして圧倒的に勝っている状況、上腕と前腕の屈筋群はしっかり縮んでいる。筋肉が縮みながら力を発揮する動き。
例:ダンベルを持ち上げる。
【エキセントリック(伸張性収縮)負荷>力】

屈強な相手と腕相撲をして負けそうになっている状況、上腕と前腕の屈筋群は伸ばされてしまっている。筋肉が伸ばされながら力を発揮する動き。
例:ケーブルに引き伸ばされる、バレエダンサーの伸びやかな動き。
【アイソメトリック(等尺性収縮)負荷=力】

負荷と力がイコールの関係で収縮した筋肉が伸びも縮みもしない、筋力が同等の相手と腕相撲をして、組んだ手がどちらにも傾かない状況、筋肉の長さを変えずに力を維持する動き。
例:プランク(お腹を固めて姿勢を保持)。
研究で示されている効果
エキセントリックトレーニングはコンセントリックトレーニングの1.5倍の力を出すことができます。
これを踏まえたうえで、コンセントリックトレーニングよりエキセントリックトレーニングの方が効率的に筋力アップや筋肥大が実現できます。それなら、体組成改善のためにエキセントリック中心のトレーニングを取り入れる。
これまで筋トレといったら重いものを持ち上げるコンセントリックトレーニングがメインの運動。持ち上げてなんぼというのが常識でしたが…
多くの研究で、エキセントリックトレーニングには次のような効果が報告されています。
筋肉が効率よくつく
短縮運動に比べて筋肥大効果が高いとされる研究があります。柔軟性が高まる
伸ばされながら力を出すことで、筋肉と腱の柔軟性が改善。可動域が広がります。怪我を防ぎやすい
筋腱複合体を強くしなやかにするため、スポーツ現場では怪我予防にも有効とされています。
まとめるとエキセントリックトレーニングは、「筋肉が効率よくつく」「柔軟性が高まる」「怪我を防ぎやすい」という科学的根拠を持ち「伸ばしながら鍛える」コンセプトを支えています。
筋肉はただ太くなるのではなく、“縦に伸びて、しなやかに強くなる”。
ぜひ、みなさんにも、「伸びるだけで筋肉痛がくる」快感を味わっていただきたいと思います。
エキセントリックトレーニングのデメリットについて
楽なのに大きな力が出て、筋力アップや筋肥大にも効果的と言われ、いいことずくめのエキセントリックトレーニングだが、唯一デメリットを挙げると「運動後に筋肉痛が生じやすい」ということです。
実は運動後しばらくしてから生じる筋肉痛(遅発性筋肉痛)は主にエキセンでのみ生じる現象。登山の翌日に猛烈な筋肉痛に見舞われることは多いが、あれは山を下るというエキセンのフェーズがあるから。上りのコンセンを延々続けるだけなら筋肉痛はほとんど起こらない。遅発性筋肉痛は筋損傷の特徴のひとつ。もうひとつの特徴は、運動後の筋力の低下が長く続く場合もあること。
「実際にエキセントリックはコンセントリックよりも運動直後の筋力の低下が大きく、回復にも時間がかかります」